退院支援の基礎知識を学ぶ理由
「病気」は良くなったけど・・・果たして帰れるの?
「治療は終わったのに退院できない…。さてさて、どうしましょう…?」
入院治療によって病気自体が良くなっても、すぐに退院できるわけではありません。
退院できない理由が次々に出てくるのが高齢者医療の特徴の一つです。
退院できない理由が次々に出てくるのが高齢者医療の特徴の一つです。
これは「病院が属する地域性の問題」ではなく「高齢者医療の共通問題」です。
- ごはんが食べれない
- 立てない・歩けない
- トイレで排泄ができない
- 階段が登れない
- 身寄りがいない
- 家族関係が悪い
- 老々介護
帰れない理由は様々。こんな場面は日常茶飯事です。
入り口から出口まで、さらに退院後の生活まで
医師の仕事は診断や治療が中心であり、自分の得意領域や専門領域の医学的介入を日々懸命に行っています。診断・治療が無事に終ってすぐに退院できれば一番良いのですが、実際にはスムーズに退院できる患者ばかりではありません。
患者にとっては「入院という入り口」があれば必ず「退院という出口」があるわけです。そのため、しっかり診断と治療をしてもらい、無事に退院するところまで責任を持って診てくれることを主治医に期待しているはずです。
「退院支援」=「チーム医療」
医師は病院内の狭いネットワークの中で仕事をしていますが、患者の生活基盤は病院内にはありません。そのため病院内だけで完結する医療だけでは不十分であり、退院後の生活も含めた視点をもって多職種で支援する必要があります。
国策として地域包括ケアが推進されています。「地域の患者さんを地域で診て、また地域に戻す」という全体の医療システムの中の一員としての自覚が医師にも必要になってきています。
退院支援にもすでに診療報酬が算定されており、医師にも退院支援のチームの一員としての自覚とノウハウが求められます。
医師も退院支援(退院調整)を学ぶがことが必要なのです!
「退院支援ナースにたのもう。あとはヨロシク!」
✖ 丸投げはダメです!
退院支援看護師やソーシャルワーカー(MSW)が実際に困ったことなどを参考に、
ぜひともDoctorに知っておいてもらいたい「退院支援の基礎知識」について書いていきます。
ぜひともDoctorに知っておいてもらいたい「退院支援の基礎知識」について書いていきます。
参考資料
「平成30年度診療報酬改定の概要」(PDF)(厚生労働省HP)